高くなりすぎた木の剪定方法とは?費用相場と手順を完全ガイド
- 島田 英俊
- 7月23日
- 読了時間: 14分
更新日:8月14日

▶︎1. 高くなりすぎた木の剪定方法とは?

1.1 なぜ木は放っておくと高くなりすぎるのか
庭木や街路樹などは、自然のまま放置していると年々どんどん高くなっていきます。
これは樹木が本来持つ「光を求める性質」によるものです。光合成を効率よく行うために、枝や葉をより高い位置へ伸ばそうとするんです。
特に日当たりの悪い場所では、木は上へ上へと成長しやすくなります。
その結果、気づかないうちに数メートルを超えるような高さになることも珍しくありません。
高くなりすぎた木は、自宅の管理だけでなく近隣トラブルにもつながりかねません。
こんな状態になりやすいポイントは以下の通りです。
植えてから数年間、一度も剪定をしていない
成長の早い樹種(シラカシ、クスノキ、モチノキなど)を選んだ
建物の影になる位置に植えられている
道路や隣家側に枝が伸びやすい方角にある
放置すると枝葉が空を覆い、日照や風通しが悪くなって害虫がつきやすくなったり、台風などで折れてしまう危険性も。
だからこそ、定期的な剪定が大切なんです。
1.2 高くなりすぎた木を放置すると起こるリスク
「ちょっと伸びたくらいなら問題ない」と思っていませんか?
でも実は、放置された高木にはいくつかの深刻なリスクがあります。
たとえばこんなリスクがあるんです。
倒木・落枝による事故
→ 強風や台風で折れた枝が落ち、建物や車、人に被害を及ぼす可能性があります。
近隣とのトラブル
→ 枝が隣の敷地に越境してしまい、苦情や法的な問題につながるケースも。
害虫の発生
→ 茂った枝や葉が風通しを悪くし、毛虫やカイガラムシなどの温床になります。
景観の悪化・日当たりの問題
→ 室内が暗くなったり、庭の植物に日が当たらなくなったりします。
剪定費用の増加
→ 高くなりすぎると専門業者でないと対応できず、費用も高額になります。
こうしたトラブルを防ぐには、木の成長スピードや枝の広がりを見極めて、早めの対処が必要です。
1.3 剪定と伐採の違いとは?高くなりすぎた木に適した選び方
木が高くなりすぎたときに、「剪定」と「伐採」のどちらを選べばいいか迷う方も多いです。
それぞれの違いと判断基準をしっかり押さえておきましょう。
作業名 | 内容 | 適しているケース |
剪定 | 枝葉を切って形を整える | 木を残して整えたいとき |
伐採 | 木を根元から切る | 完全に撤去したいとき、危険な高さに達したとき |
「剪定」は木のバランスを整えたり、光や風を通すために行います。
木自体は残るので、定期的な管理を続ける前提での作業です。
一方、「伐採」は木を丸ごと撤去する作業。
倒木リスクが高かったり、管理が難しいほど高くなってしまった場合には、伐採を検討することもあります。
ただし、伐採は自治体の許可が必要な場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
まずは「この木を残したいのか」「管理できる高さかどうか」で判断してみてください。
▶︎2. 剪定前に押さえておきたい高木剪定の基本知識

2.1 剪定のタイミングと適した季節
高くなりすぎた木を剪定する前に、まず重要なのが「いつやるか」です。
剪定の効果を最大限に引き出すには、季節や時期をきちんと選ぶ必要があります。
基本的に剪定は「冬」か「初夏」に行うのがベストです。
これは木が休眠期または成長を落ち着けている時期だからです。
冬(12月〜2月)
→ 木の活動が止まっており、切ってもダメージが少ない
→ 枝の形が見やすく、剪定しやすい
初夏(6月前後)
→ 春の新芽が一通り伸びきったあとで、樹形の調整がしやすい
一方で、やってはいけない時期もあります。
真夏(7〜8月)
→ 強い日差しと高温で木に負担がかかる
→ 切り口が焼けて病気になりやすい
秋(10月前後)
→ 翌春の芽が準備されている時期なので、剪定で芽を落とすリスクあり
剪定は「木の体調が安定している時期に行う」のがコツです。
また、樹種によって適した時期が異なることもあるので、わからない場合は専門家に相談するのがおすすめです。
2.2 高木剪定に必要な道具一覧と選び方
高くなりすぎた木の剪定には、通常の庭木とは違う道具が必要になります。
特に「高さへの対応」と「安全性の確保」がポイントです。
以下のような道具を用意すると安心です。
道具名 | 用途 | 選び方のポイント |
高枝切りばさみ | 高所の枝を地上から切る | 刃の角度調整機能があると便利 |
三脚・脚立 | 高所で作業する | 天板が広く、安定性の高いもの |
ロープ・ハーネス | 自分の体を固定する | 耐荷重表示を確認すること |
ノコギリ(剪定用) | 太めの枝を切る | 曲線刃タイプが滑りにくい |
ヘルメット・手袋・ゴーグル | 安全対策 | 作業中のケガを防ぐため必須 |
特に高枝切りばさみは、地上から剪定できるため安全性が高くなります。
とはいえ、2階相当の高さを超える場合には、プロ仕様の装備や高所作業車が必要になることも。
「無理せず届く範囲だけを自分で」「それ以上はプロに任せる」この線引きが大切です。
道具選びを間違えると、事故や失敗の原因にもなるので慎重に選びましょう。
2.3 自分で剪定する場合の注意点と限界
「業者に頼むのは高そうだし、自分でやってみようかな」
そう考える方も多いですが、高木の剪定には思わぬ落とし穴があるんです。
たとえばこんな失敗がよくあります。
バランスを崩して転倒
→ 脚立から落ちてケガをするケースが意外と多いです。
不要な枝を切ってしまう
→ 木の形がいびつになったり、成長が悪くなる原因に。
処理しきれない量の枝が出る
→ ごみ出しのルールに沿わず、近隣からクレームが来ることも。
さらに注意したいのが、「想像以上に体力がいる」点です。
太い枝や高所での作業は、慣れないと非常に危険です。
自分でやるかどうかの判断ポイントは以下の通りです。
木の高さが3メートル以上ある
太い枝が手ノコでは切れない
周囲に電線や建物が近い
剪定経験がほとんどない
これらに1つでも当てはまる場合は、無理せず専門業者に相談するのが安心です。
安全第一で判断してくださいね。
▶︎3. 高くなりすぎた木の剪定方法【具体手順】

3.1 剪定の準備から仕上げまでの流れ
剪定作業は、思いつきで始めると失敗するリスクが高くなります。
高くなりすぎた木は特に、しっかりと準備してから作業に入ることが大切です。
剪定の基本的な流れは以下の5ステップです。
事前確認と道具の準備
→ 剪定する木の高さ・枝ぶりを確認し、必要な道具を揃える
切る枝の選定
→ 不要な枝(絡み枝、徒長枝、枯れ枝)を見極める
剪定の実施(下枝から上へ)
→ 高所作業は無理をせず、届く範囲から安全に作業
切り口の処理
→ 太い枝を切った後は、切り口に癒合剤を塗って病害を防ぐ
後片付けと枝葉の処分
→ 落ち葉や切り枝を分別し、ルールに従って処理
このように、一つひとつの工程を丁寧に行うことで、木を健康に保ちつつ見た目もスッキリ仕上がります。
「切る前の計画」と「切った後の処理」が成功のカギです。
作業中は脚立の足元を確認したり、風が強い日は避けるなど、安全面にも十分注意しましょう。
3.2 剪定方法の種類(芯止め・切り戻し・強剪定)
高くなりすぎた木には、目的に応じていくつかの剪定方法があります。
それぞれに特徴があるため、木の状態や希望する形に合わせて選ぶことが重要です。
以下が代表的な剪定方法です。
剪定方法 | 特徴 | 適しているケース |
芯止め | 木の頂点(主幹)を止める剪定 | 高さを抑えたいとき |
切り戻し | 枝の途中からカットして長さを調整 | 樹形を整えたいとき |
強剪定 | 大幅に枝を切り落とす | 樹勢を一気に回復させたいとき |
たとえば「芯止め」は、木の成長を物理的に止めるため、これ以上の高さを防ぎたいときに有効です。
「切り戻し」は全体のバランスを整えるために使われ、樹形が乱れてきたときにおすすめ。
一方、「強剪定」は大がかりな作業になります。
剪定後の木にかなりの負担がかかるため、時期や方法を慎重に選ぶ必要があります。
選び方を間違えると枯れてしまう恐れもあるため、判断がつかない場合は無理せず業者に相談しましょう。
3.3 高木剪定でやりがちなミスと回避方法
高くなりすぎた木の剪定は、手順だけ覚えても上手くいくとは限りません。
多くの方が「よかれと思ってやったこと」が逆効果になることもあります。
以下にありがちなミスとその対処法をまとめました。
切る枝の選び方を間違える
→ 太すぎる枝や幹を切ってしまい、木が弱る
→ 対策:細めの枝を中心に、元から間引くように意識
一度に切りすぎる
→ 葉が少なくなりすぎて、光合成ができなくなる
→ 対策:全体の1/3以内の剪定にとどめるのが安全
切り口の処理をしない
→ 雨水や雑菌が入りやすくなり、腐る原因に
→ 対策:剪定後は癒合剤を塗って保護する
上から順に剪定してしまう
→ 落ちた枝が下の枝を傷つける、作業中の事故にもつながる
→ 対策:必ず下の枝から順番に作業を行う
不要な時期に作業する
→ 成長期の夏場や秋の剪定は、木にダメージが残りやすい
→ 対策:冬や初夏の剪定が安全でおすすめ
剪定の目的を見失わず、「木の健康を保つための作業」と意識することが大事です。
慣れていないうちは慎重すぎるくらいがちょうど良いです。
安全と木の未来のために、焦らず丁寧に行いましょう。
▶︎4. 剪定後の木のケアと再成長を防ぐ管理方法
4.1 剪定後にやるべき木のケア
剪定は切って終わりではありません。
剪定後のケアによって、木の健康状態や再成長のスピードが大きく変わってきます。
まず最も大切なのが「切り口の保護」です。
大きな枝を切った場合、傷口から菌や水分が入りやすくなります。
市販の癒合剤(ゆごうざい)を塗って、雑菌の侵入を防ぎましょう。
次に、以下の点を意識して管理してみてください。
水やりは控えめに:剪定直後は根も弱っているため、水の与えすぎに注意
施肥は約1ヶ月後がベスト:肥料はすぐでなく、木が落ち着いてから
日当たりと風通しを確認:剪定後は枝葉が減っているため、日焼けを防ぐための遮光も有効
剪定後1〜2週間は、木の様子をしっかり観察することが大事です。
葉の色が変わったり、急に枯れ始めた場合は、根や幹にダメージがある可能性があります。
異変を感じたら、すぐに専門家に相談しましょう。
4.2 枝やごみの処分方法とマナー
剪定後に残る枝や葉の処分も、意外と手間がかかるポイントです。
量が多くなると、ごみ袋に入りきらない・搬出が大変ということもあります。
基本的な処分方法は以下の通りです。
処分方法 | 内容 | 注意点 |
自治体の可燃ごみ | 小さく切って袋に詰める | 長さ・太さの制限を確認 |
粗大ごみ回収 | 長めの枝や幹など | 事前申込が必要な場合あり |
クリーンセンターへ自己搬入 | 軽トラックで持ち込む | 重さに応じて手数料がかかることも |
業者に回収依頼 | 剪定とセットで依頼可能 | 処分費用が別途発生することも |
ごみの出し方は自治体によってルールが異なるので、必ず事前に確認を。
また、近隣住民への配慮も大切です。
枝を道路や隣の敷地に広げてしまうとトラブルの原因になります。
作業前後の掃除まできちんと行い、マナーを守って処分しましょう。
4.3 定期的な剪定でトラブルを防ぐコツ
木が高くなりすぎてしまう原因のひとつが、「剪定のタイミングを逃すこと」です。
だからこそ、定期的な剪定の習慣を持つことがとても重要です。
定期的な剪定には、こんなメリットがあります。
高くなりすぎる前に抑制できる
樹形が整い、見た目が美しく保てる
害虫の発生や病気を未然に防げる
毎回の作業が軽く済み、費用も抑えられる
たとえば、1〜2年に1回ペースで剪定を行うと、樹木の健康状態を常に良好に保ちやすくなります。
とくに成長の早い樹種は、年1回の剪定が目安です。
また、以下のような時期を覚えておくとスケジュールが立てやすくなります。
冬(12月〜2月)→ 落葉樹に最適
初夏(6月前後)→ 常緑樹の調整に向いている
「気づいたときにやる」のではなく、「予定に入れておく」ことがポイントです。
定期的な剪定によって、不要な出費や事故を未然に防げるだけでなく、木との良い関係を長く保つことができます。
▶︎5. 高くなりすぎた木の剪定を業者に依頼する判断基準
5.1 業者に頼むメリットと判断基準
「自分でできるかも」と思って始めた剪定作業。
でも実際にやってみると、予想以上に大変で危険なこともありますよね。
そんなときは無理をせず、プロの業者に頼むのが安心です。
業者に依頼するメリットはたくさんあります。
高所作業に慣れており、安全性が高い
専用機材や工具が揃っている
枝の剪定バランスや切るべき枝を的確に判断してくれる
作業後の清掃やごみ処分まで対応してくれる
また、業者に依頼すべき判断基準としては、以下のようなケースが挙げられます。
木の高さが3メートル以上ある
屋根や電線に枝がかかっている
太い枝や幹を処理したい
剪定後の処分まで任せたい
無理に自分で作業して事故につながる前に、プロに任せることも「賢い選択」です。
時間と手間、そして安全性を考えたとき、業者に頼むメリットは非常に大きいです。
5.2 費用相場と見積もりで注意したい点
「業者に頼むと高くつくのでは?」と不安に思う方もいると思います。
ですが、剪定費用は木の種類や高さ、作業範囲によって大きく変わるため、相場を知っておくことが大切です。
一般的な費用の目安は以下の通りです。
木の高さ | 剪定費用の目安(1本あたり) |
~3m | 約3,000円〜8,000円 |
3〜5m | 約8,000円〜15,000円 |
5〜7m | 約15,000円〜30,000円 |
7m以上 | 見積もり(作業車や特殊機材が必要) |
※これに加え、「出張費」「ごみ処分費」「機材費」などが別途かかることもあります。
見積もり時に確認すべきポイントはこちら。
見積もりは無料か?
追加料金が発生する条件は明記されているか?
ごみ処分費や清掃の有無は?
高所作業車や機材使用料は別途かかるのか?
「作業後に高額請求された…」というトラブルを防ぐには、事前の確認が何より大事です。
複数社に見積もりを取って、納得できる内容か比較するのもおすすめです。
5.3 安心できる業者の選び方とチェックリスト
剪定業者を選ぶとき、価格だけで決めるのはリスクがあります。
信頼できる業者を見極めるには、いくつかのチェックポイントが必要です。
以下の項目を参考にしてみてください。
安心できる業者の特徴
ホームページに施工事例やスタッフ情報がある
見積もりが明朗で、詳細が書かれている
剪定方法や作業内容を丁寧に説明してくれる
保険加入(損害保険など)が明記されている
作業後の掃除やごみ処分も対応している
選ぶときのチェックリスト
□ 無料見積もりに対応しているか
□ 料金表や追加費用の有無が明確か
□ 対応が丁寧で質問に答えてくれるか
□ 強引な営業や当日キャンセルがないか
□ 口コミや評判に不安な声が少ないか
信頼できる業者は「誠実な対応」と「明確な説明」が共通しています。
不安な点は事前にすべて確認し、納得してから依頼するようにしましょう。
▶︎6. まとめ:木の成長と向き合う剪定の基本
6.1 木を健康に保つ剪定の習慣とは
ここまでご紹介してきたように、「高くなりすぎた木」の剪定はタイミング・方法・安全対策など、考えるべきことがたくさんあります。
でも、何より大切なのは日常的な意識と定期的な管理です。
剪定の習慣を続けることで、以下のようなメリットが得られます。
成長しすぎる前に対応できる
害虫や病気のリスクを減らせる
樹形を美しく保ち、景観も良くなる
将来の剪定費用や手間を軽減できる
特に樹種によっては成長が早いため、「放っておいたらいつの間にか高木に…」という状況は珍しくありません。
だからこそ、1〜2年に1度の定期剪定をスケジュールに入れることが、後々の安心にもつながります。
木の成長を「コントロールする習慣」が、健やかな庭づくりの基本です。
育てている木が自分のライフスタイルに合っているか、今一度見直してみても良いかもしれません。
6.2 無理せずプロに頼るのも選択肢
「手入れは自分でやらなきゃ…」と気負いすぎる必要はありません。
高くなりすぎた木は、プロでないと対応が難しいケースが多いのも事実です。
安全面・時間・仕上がりの美しさ、どれをとってもプロに任せるメリットは大きいです。
特に以下のような場合は、無理せず業者に相談しましょう。
木の高さが5m以上になっている
隣地や道路に枝がかかっている
作業に不安や怖さを感じる
忙しくて時間が取れない
「無理をしない」のも大事な管理方法のひとつです。
木との付き合いは長期戦。だからこそ、安全かつ快適に続けていくために、時にはプロの力を上手に取り入れていきましょう。
▶︎剪定ならシマダ造園にお任せください。
高くなりすぎた木の剪定も、最新道具と経験豊富なスタッフがスピーディーに対応。剪定後のごみ処分まで丁寧に行います。
無料見積もり対応中。まずはお気軽にご相談ください。
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